熱があって、しんどくても、拒否してしまう診察。 朔がドアを開けた瞬間、私は朔の胸に顔をうずめた。 「悠莉ちゃん??」 朔が不思議そうに私をよぶけど、それを無視してもっと強く抱きついた。 それを見た先生が説明するのが聞こえた。 「悠莉ちゃん、ホントに病院嫌いなんだよ」 「そう、なんですか」 ひかれたかなとか、子供っぽいって思われたかなとか考えながらも、だきついていた。 すると、今までわたしの腰に回っていた朔の手が背中に移動してきて、ポンポンと一定のリズムを刻みはじめた。