そばにいたい。






「はい、体温計」

「ありがとうございます」

保健室の先生から渡された体温計をわきにはさんでぼーっとしていた。

すると、コンコンとドアをノックする音が聞こえた

そのまま目を向けると、入ってきたのは朔先輩に抱えられた悠莉だった。


「ゆう、り??」

「あ、玲菜…大丈夫??」

「ぅん、私は大丈夫だけど…どうしたの??」

保健室に入ってきた悠莉は顔色がわるかった。

私が聞くと、悠莉はバツのわるそうな顔をしてこたえた。


「あー、大丈夫だよ。貧血かな」

「なにが大丈夫だよ。ふらふらになってたくせに」


心配をかけまいと笑いながら話す悠莉に朔先輩が少し怒っている声を聞きながら、考えていた