そばにいたい。



「や、やめてくださいよ…!か、髪が…!!」

「あー、ごめんごめん笑」

わしゃわしゃしながらだからぜんぜん反省してないよ、それ。

あらら、ほんとにボサボサだ笑


「あー、悠莉ちゃん、笑うなよー!」

「ごめんごめん」

拓真はもーっとすねたように顔を背けたあと、少し気まずそうに龍をみた。



「…、あ、の、玲菜…は、?」

「…大分元気になった。悠真さんともあっていた。」

「そ、う、ですか…、よかった…」

ホッと安心したように息をついた拓真くんは、まだ玲菜のお見舞いに行っていない。


「…そろそろ会いに行ってやれ。会いたがっていた。」

会いにいきたいんだろうな、きっと。


龍は、顔を隠すようにうつむいた拓真くんの頭を、わしゃわしゃとなでて、微かに口角をあげた。