「玲菜!!」

自分の腕の中で意識を失った玲菜をみる。


やっぱり、苦しそうに息をしていた。



だけど、俺は、安堵したんだ。


息をしていたことに。


腕の中で意識を失われることが、

目の前で、意識を失うことが

どれだけこわいか、いま、わかったきがした。



「はこぶぞ」


先生に声をかけられ、玲菜の膝裏と、背中にてをまわしてもちあげる。


あいかわらず、かるくて、あつかった。