「じゃあ、ずうっと冬は独りでみんなを看取っているの?」 黒いものが腹に溜まる。 溜まったそれは昇華されずに冬を苛む。 「いいえ。吉野も一緒だったでしょう?」 肩にあった顔がまん丸の瞳を率いて帰ってきた。 「ほんとだ。お姉ちゃんの最期は知ってる」 「次代の桜は先代に引きずられない。看取るのは二人でよ」 「そっかぁ、そっか」 にこにこと嬉しそうな吉野を地面へと返す。