微かに腕の中の吉野が震える。
きゅっと冬の首に細い腕が巻きつく。
肩に押しつけられた顔はどうなっているのだろう。
「大丈夫。化身として存在できるくらい力があれば喰われることはないわ。花王の力が護ってくれる」
「……冬は?」
くぐもった聞き取りにくい声。
「冬は怖くないの?」
「"そう"できているから。代々冬桜は死の力に引きずられない。初代から続く冬桜の特徴ね」
皆が感じるという畏れ。
花王すら例外でないそれを冬桜はほとんど感じない。
影響も受けない。
だから、《墓場》の守護をしているのだ。
メニュー