フォローするように口を挟めば、里音は一瞬困った顔。
でも本当よ?
本当に疲れてなんかいないの。
沢山眠ったから、きっと疲労もどこかへ飛んでいったのね。
「お前は病人なんだから、おとなしく寝てなさい」
まるで小さい子どもに注意するみたいな口調。
厳しいけど、すごく優しい。
里音って、やっぱりみんなのお父さんみたい。
「ほら、行くぞ」
「……はーい」
渋々承諾した佐久間さんを連れて、部屋を出て行く。
ドアノブに手をかけた時、振り返って柔らかな笑顔をくれた。
「元気になったら、ホタルの相手頼んだよ」
それは、あたしに対しても佐久間さんに対しても温かい言葉で。
「ええ、もちろん」
パタンと閉まった扉を見て、なんだかとても懐かしい気持ち。
自分を育ててくれた両親に、無性に会いたくなった。


