xxxFORTUNE 〜恋の魔法〜




「お粥作ったんだ。
少しでも食べれそうなら、お腹に何か入れたほうがいいから」

それは、あたしが初めて見る料理だった。


「ありがとう」

お礼を伝えて体勢を整え、お盆ごと受け取ったそれを膝に乗せる。

レンゲですくうと、湯気がさらに立ち込めた。


「……美味しい」

温かさが体中に染み渡って、優しいような懐かしいような気持ち。

ぼそっと呟くあたしを見て、里音は頭を撫でてくれた。


「ずるいっ、ぼくも姫をイイコイイコしたい」

「はいはい」


あたしへと手を伸ばした佐久間さんを、宥めるように里音は佐久間さんの頭も撫でる。

まるで、里音があたしと佐久間さんのお兄さんみたいだった。



突っかかりもあるし、壁も張る。

それでも一生懸命みんな生きていて。

洋館のみんなのこと、最初は冷たいと思ったこともあったけど、本当はとっても優しいのね。


つらいこと、悲しいこと、どうしようもできないこと……。

乗り越えたら幸せが待ってるって、みんなが教えてくれたの。



「花火っていえば、確か秋祭りで打ち上げがあった気がするけど」