好奇心から言葉にすると、佐久間さんはさらにぱあっと笑顔を咲かせる。
こんなに幸せそうな表情をする人を、あたしは他に知らない。
思えば、話しかけてきてくれる時も、ご飯を食べてる時も、お出かけした時も、いつも笑顔でいてくれる。
「すごく綺麗なんだよ。
花火大会って人が多いから怖かったんだ……。
でもね、今年初めて花火大会に行けたの。
打ち上げ花火、初めて見たんだよ」
小さい子どもみたいにはしゃぐ様子から、本当に楽しかったのね。
そして、人間界の花火はきっととても綺麗なんだわ。
あたしの顔をじっと見つめると、佐久間さんは続けた。
「花火大会に行けたのは、ヒメのおかげだよ」
「あたしの……?」
「うんっ、ヒメのおかげで外の世界を知れたから」
ひょっとしたら、佐久間さんは籠の中に閉じ込められた青い鳥だったのかもしれない。
籠から飛び出して外の世界を羽ばたくの。
彼が笑う度、出会った人たちが幸せになれるわ。
そんな、幸せの青い鳥。
「佐久間さん、次の花火大会にはあたしも一緒に行っていい?」
気付けば、遠い未来に希望を描いていた。


