「あと、静貴様には気をつけろ」
「は? ちょっと! ・・・・・・なんなの?」
意味がわからないけど、妙に真剣だったし急いでた。
「・・・・・・。小野瀬さん、美鶴様に水をお願いします」
椿は水差しをキッチンへ置き、十夜の部屋へと向かった。
―――♪♪♪・・・・・・
携帯の鳴り響く音に、月野は本から顔を上げた。
鳴っているのは、十夜の携帯だ。
「・・・・・・勝手に出ちゃダメよね」
無視しようと決め込んだが、あまりにもしつこく鳴るので、気になって画面を見てみた。
「非通知? ・・・・・・」
出なきゃいけないような、出ないほうがいいような。
―――ピッ。
月野は恐る恐る、電話に出た。
『やっと出たね。出なかったらどうしようかと思ったよ』
この声には聞き覚えがある。
「・・・・・・静貴、さん?」



