手にはナイフが握られており、月野は血の気が引いていく。
「お前の存在は危険だ! 今ここで殺しておかないと・・・・・・」
「うっ・・・・・・」
首を絞められ、息ができない。
「い、嫌・・・・・・!」
月野は、思わずナイフで光彦を切り付けてしまった。
光彦の頬に、赤い線が浮かび上がる。
「傷が、治らない・・・・・・」
傷口に触れてみれば、僅かに指先に血がついた。
「あ・・・・・・」
月野は怯えながらも、逃げなきゃ、と駆け出す。
「待て!!」
怒りの滲む声が、背後から飛んで来る。
月野は階段を下り、玄関へ向かった。
中庭には咎堕ちが一人いたし、逃げるなら玄関から。
「!」
玄関を出た瞬間、月野の足が止まる。
「女だ・・・・・・血・・・・・・」
赤い目の男が二人。
月野を見つけると、舌なめずりをして近寄って来る。
後ろには光彦、前には咎堕ち。
逃げ場が無くなった。
「その女、殺してしまえっ!」



