馴染みのない単語に、月野は首を傾げた。
「月野ちゃんと十夜、お似合いだと思うわよ」
「ぶっ!」
口に含んだアイスティーを、思わず吹き出してしまった。
椿が慌てて拭いてくれたが、動揺が隠せない月野は動きが鈍い。
「そんなに驚くようなこと言った?」
「い、言いましたよ。私と綾織くんは、そういうんじゃないです」
アイスティーをテーブルに置き、月野は視線を泳がせながら答える。
「そうなの? 月野ちゃんは、十夜が嫌い?」
「いえ、まさか!」
即答する月野に、椿は楽しげに笑う。
「からかってますよね?」
「どうかしらね。・・・・・・」
椿の表情が、一瞬険しくなったように思えた。
「花村さん?」
「・・・・・・月野ちゃん、お守りは持ってる?」
「は、はい」
月野がナイフを取り出して見せると、椿は頷いて立ち上がった。
「部屋から出ないでね」



