どこまでも真っ直ぐで、優しい思い。
月野は頷き、ジュースを飲んだ。
誰かに好きと言ってもらえたのは初めて。
胸が少しだけ、ドキドキ鳴っている。
(十夜に渡したくないって発破かけたけど、あいつは動くのかねぇ)
結局、十夜と自分は親友で、十夜のことを認めたくはないが、大好きなんだな、と自覚した。
その頃、愛理は十夜と共に、夜のビーチへと来ていた。
昼間とは違う、穏やかで深い闇のような海。
「話はなんだ?」
愛理が切り出す前に、十夜が口を開いた。
このビーチは、すぐ近くに洞窟がある。
愛理は自然と、そちらへ足を向けていた。
「あの子―――月野の事が好きなの?」
振り返らず、聞いた。
口にすると、胸が重くなる。
「・・・・・・」
十夜は答えず、目を伏せた。
「十夜の許婚は、私っ」



