からかわれてる、と思ったが、鷹斗の目は真剣に見えた。
「月野ちゃんに酷いことした俺が、何言ってんだ、って思うかもしれないけど・・・・・・好きなんだ、君が」
あの日、月野から与えられたぬくもりに、鷹斗の心は癒えた。
あの瞬間に、初めての恋を自覚した。
「好きな奴、いる?」
「それは・・・・・・」
好きな奴、と言われて、一瞬、十夜の顔が過ぎった。
「・・・・・・わからないわ」
「俺、不思議なんだけど、この思いが報われなくてもいいと思ってる」
「え?」
鷹斗の言葉に、月野は目を丸くした。
好きな人と結ばれなくてもいいなんて・・・・・・。
「何て言うか、月野ちゃんが笑ってるのを見るだけで、こう心が暖かくなるんだ」
まるで、あの日抱きしめてもらった時のように。
穏やかで安らかな初恋は、鷹斗の心を暖かくさせてくれる。
「だから、好きでいさせてほしい。俺は、いつだって月野ちゃんの味方でいるから」



