「そう・・・・・・」
なんとなく、わかっていたことだ。
月野が自分を殺せないと、胸の奥ではわかっていた。
「私、まだここにいてもいいですか?」
「お前を預かると言ったのは私。その約束を違えるつもりはないわ」
安堵した月野は、頭を下げてから部屋を出ていった。
「・・・・・・私は、まだ生きるのね」
明日も明後日も、愛する人がいない、この世界を。
桐条家が所有する別荘の中で、紅玉館から1番近くて、尚且つプライベートビーチがあるのは一つだけ。
数日前に掃除されたという別荘は、白い外装が眩しく、海の青にとても映えていた。
「部屋は右側が男子。左側が女子だから。間違えないでよ?」
内装も見事で、ピカピカのフローリングに自分の顔が映ってしまいそう。
「早速泳ごうぜ」
張り切る鷹斗に呆れながらも、十夜は頷いた。
「先に行ってるからな」
「あんた、水着は?」
ビーチへ飛び出した鷹斗に、愛理が慌てて声をかける。



