腕を掴まれ、引き寄せられた。
距離が縮まり、鷹斗の瞳に、自分の驚いた顔が映っているのが見える。
「嘘なんだ」
「嘘・・・・・・?」
「君の優しさに付け込む俺って、最低だよね」
口元は笑っているけど、目が笑っていない。
月野は離れようとするが叶わず、ソファーに押し倒された。
「香堂くん・・・・・・?」
「桜太の処分は死じゃない。1年間の監視付き、それだけ」
覆いかぶさる鷹斗の目に宿る感情が、月野にはわからない。
笑っているようで笑っていない。
不思議な表情だけど、妖しさが滲んでいた。
「なんで・・・・・・」
「単純な興味だよ。君の―――ダンピールの血に」
「・・・・・・」
恐怖心が沸き上がらないのは、こういった状況に慣れてきたから?
だとしたら、最悪だ。
「俺は、十夜みたいにストイックじゃないんだ。あんまり、吸血衝動も抑えたりしない」



