「プライドが高いヴァンパイアは、そういうのを馬鹿にするんだ。梨瀬さんみたいに」
汚らわしい、と梨瀬は自分に言った。
あれは、月野がダンピールだからなのか、どうなのか。
「あのガキも、疎まれてきたみたいだぜ。両親からは愛されても、他のヴァンパイアからは見下される。だから、君を襲った」
「よく、わからないのだけど・・・・・・」
月野が首を傾げると、鷹斗は何を思ったのか、隣に移動してきた。
「・・・・・・」
「ダンピールの血を飲めば、強くなれると思ったらしい。月野ちゃんの存在は、奇跡みたいなものだから」
奇跡に縋りたくなったんだよ。
月野は鷹斗から距離を取りながら、話に耳を傾ける。
「でも、救ってと言ったわ。あれは・・・・・・」
「あ〜・・・・・・そこが複雑なところだよな。あのガキは強くなりたかった。自分を見下すヴァンパイア達を殺せるくらい」
物騒な単語が飛び出したが、ここで話を遮るわけにはいかない。



