小野瀬が月野の背に手を添える。 「何か、体が温まるものを入れて差し上げます」 「小野瀬さんが?」 「意外ですか? 椿に家事を叩き込んだのは、私ですよ。もちろん、お茶の美味しい入れ方も」 小野瀬は優しく笑いながら、月野とキッチンへ向かう。 小野瀬の入れてくれたココアは、本当に美味しかった。 その温もりに、月野はずっと、穏やかな笑みを浮かべていた。