虹色の桜




陵が言った「夏帆」というのは俺達の学校で一番若く人気の生物担当の教師。


「お前夏帆ちゃんの授業までさぼるとかばかだろ!学校生活の半分以上損してるぞ!」


なんて陵は熱く語っている。



まあ顔やスタイルはいいと思う。
けどな


「俺はそういうのどーでもいいんだよ。授業はめんどくさいもんでしかない。」


立ち上がってドアを開けると同時に俺はそう言った。


「本当お前はもてるのにもったいないことしてるよなー」


「そういうのも興味ない。」


はぁー

陵はため息までついている。

「まあいいや。灯李今日どうすの?またりえちゃんとこ行くの?」


「別に呼び出しきてないし。今日バイト。」



そんな会話をしている側から女子生徒の声が聞こえてくる。

「ねえ、灯李くんだよ!」
「今日もかっこいいねー」


「彼女いないのかな?」
「灯李くんは作らないって噂だよね。」

不思議ー


なんて言っている女子達。