虹色の桜




「今日いい天気だよなー
桜もきれいだしー」

屋上で寝転びながら言う凌。

「ほんとー、この天気はサボってくださいって言ってるようなもんだよねー」



その言葉にサボりを肯定しようとする飛月。


確かにその日は暑くもなく寒くもなく、
ちょうどいい風が吹いていて、校庭に咲く桜もきれいだった。



その日はバイトもなく、遊びの誘いもなかったため俺は適当に家でゴロゴロしようと思って家までの道を一人で歩いてた。

ただたまたま丘の上に咲く桜並木が目に入って、たまたま天気も良くて、たまたま近くに寝転んだら気持ち良さそうな場所があった。

だから俺は家でゴロゴロするのをたまには桜のそばでゴロゴロでもいいかって思ってルートを変えたんだ。