窓の方に駆け寄る。
「……?野咲さん?」
「どうしたの?」
慌てた様子を見て、近くにいた数人が不思議に思う。
屋上を見ると、柵に向かって歩く川口さんの姿が見えた。
やっば!!
どうしよ……。
間に合わない……!
あ……
夜霧くんって……。
「ねぇ!夜霧くんの番号知ってる!?」
適当に携帯をつつく男子に話しかける。
「え!野咲さん……?知ってるけど……何で……。」
男子は突然のことに驚く。
「携帯貸して!」
待ちきれなくて無理やり取り上げた。
そして全速力で走り出す。
「えっ?あぁ!!……何で?」
携帯を取られた男子の間抜けな声が後ろから聞こえた。
