と、思っていたら。

「うぉおおぉ、俺は知ってるぜ!」

「ああそうだ!閣下はそんな事言っていても、俺達を決して見捨てたりはしない!」

「誘(いざな)ってくれる!俺達を、あの永遠の楽園(エデン)へ!」

ドMなのは娘ばかりではなかったようだ。

野太い声を上げて、春院よりも遥かに体格のいい男達が平伏す。

「みっともない姿だな、全く。きっと前世は虫けらだったに違いない」

可愛い顔に似合わず、平伏す男を冷ややかな眼差しで睥睨する春院。

「踏み潰されて、踏み躙られて、唾棄されて嫌悪丸出しの視線を投げかけられるのが望みか?愚物」

「ああっ、それで構わない閣下!あんたの手で、未来の園へ導いてもらえるならっ!」