「うわ!どうしたの雛菊ちゃん!」

校門前でロシア娘が声を上げる。

「ほぇ?」

そう言ってキョトンとするのは、全身隅々まで小麦色になった丹下 雛菊(たんげ ひなぎく)。

「夏休みの間に、テニス部、陸上部、ソフトボール部の助っ人に駆り出されちゃってさぁ、限界まで日焼けしちゃったよぉ」

それでも暑いのも苦にもならないようにケタケタ笑う。

根っからのスポーツ少女だ。

色白な彼氏やロシア娘と並んで歩いていると、比較しやすい。