ハジメテヒトヲ…


それからというもの、花音が私より早く帰ってくることは無くなった。

花音に聞いたら、「委員会に入った」と言っていた。
でも、私は妙に腑に落ちなかった...


そうして、日にちが経つにつれて花音はあまり笑わなくなった。

笑わなくなったと言っても、前までと変わらず笑ってはいる。

ただ、それは作り笑いだ。

みんなは気付いていなくても、双子の私にはわかる。
それに、1人になった時 とても悲しそうな顔をしているし、どこか虚ろな目をしている。

よく、「目が死んでいる」と言うけれど
まさにそんな感じだ。

学校から帰ってきて、花音の顔をみるとアザがあったこともあった。

顔だけじゃない…身体中にアザや擦り傷があった。

でも、花音にいくら聞いても返ってくるのは「転んじゃった」とか「階段でつまづいて」とかそんなことばっかりだ…