廊下を歩いて、教室に向かうなか...


「この学校に、「加山 遥」って人いますよね?」


私は田中先生に聞いてみた。

いきなり話しかけられて驚いたらしい田中先生は、一瞬目を見開いたけどすぐに答えてくれた。


「ええ、加山さんはあなたと同じ2年A組よ」
「そうなんですか...」
「でも、どうしたの?加山さんとはお知り合い?」
「いえ...友人が加山 遥さんのことを知っていたので」
「そう...」


それから、私と先生は一言も話すことなく教室へと足を進めた。