今、私は職員室の前にいる。


「すいませーん、今日転校してきた桜木ですけど...」


すると若い女の先生がでてきて、田中先生とやらを呼ぶ。


「あっ、桜木さんね?ちょっと待ってて...田中せんせーい」
「は、はい!!」


奥から現れたのは、またまた若い女の先生。


「えっと...あなたが桜木 詩織さんね?」
「はい」
「私は、あなたのクラスを受け持つ「田中 梨杏(たなかりな)」よ」
「田中先生、これから宜しくお願いします」
「ええ、じゃぁさっそくクラスの方へ...」
「わかりました」


私は、花音の日記をみたその日、お母さんとお父さんの顔をみるなりこう言った。


「私、姫百合に転校する」

初めは、「何で急に...」何て言われたけど、本気の私に気づいたらしく、二人とも「わかった」と頷いてくれたんだ。