日記を読み終えた私の目からは

静かに涙が流れていた。

花音は、こんなにもツラい思いをしていたの?

こんなにも、「死にたい」と思うなんて…

私は

胸が痛くなった。

言ってくれればよかったのに…

私は、全然迷惑なんかじゃないのに…

ツラかったね…

誰にも言えなくて。

1人で抱え込むなんて

まだ16歳の花音には無理だよ…


静けさが漂う中…

『〜♪〜♪♪〜♪』

私の携帯の着信音が鳴った。

「…お母さん?」

それはお母さんからだった。

私は嫌な予感がした…

「も、もしもし…」

私の声は震えていた。

「しっ詩織、か、花音が…もう、ダ、ダメ…だっ、て…」

お母さんの声も震えていた。

そして

その言葉を聞いたと同時に

私の中で何かが崩れ

何かが生まれた...

「加山 遥」

コイツが

花音を殺した犯人だ。

許さない

許さない許さないユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ…

殺してやる…

絶対に

絶対に殺してやるんだ。

アイツを…

加山 遥を。



こうして今日


私は


ハジメテ、ヒトヲウラミマシタ…


ハジメテ、ヒトヲコロシタイトオモイマシタ…