私は階段を駆け上って私と花音 2人の部屋へと行った。


わかってる…


あの子が花音だってことくらい...


でも

それはあまりに突然で

あまりにひどすぎる現実で

私は受け入れたくなかった。

受け入れたら、何かが壊れるような気がして…


それに、あの子の髪は桃色だった。

とてもキレイな

桃色。

でも何より、そもそも双子の私が花音をわからないわけがない。

…涙が流れた。

病室では流れなかった、一筋の涙が…

でも

一度流れた涙は止めどなく私の頬を伝っていく…

そしてついに、私は声を出して泣いてしまった。

「っ...ふっ、うっ、わぁぁぁぁぁぁ...」