桜並木を一人歩く。

そして、小道に入りまっすぐ歩くとたどり着いた。

あなたが、眠っている場所に。

この場所であたなは私の膝の上で眠るように逝きましたね。

「思い出しますね。あなたがここに立っていたことを」

私はそっと手に持っていた桜の花を小さな石の元へ手向ける。

「まさか、出会いの場所がお別れの場所になるなんて思っていませんでしたよ。」

私は愛おしい人が眠っている上の建つ石に触れる。

「覚えていますか?あなたがここ、蝦夷地に来た時のことを。」

そう言って私は目を閉じであなたの面影に問いかける。