ラビリンス

そうなのだ、私が望む望まない以前に
組み込まれた運命だったのだ。
だから私は手紙を受け取り、ガラスの靴をシンデレラに渡した、私の得は一つもないのに、それが私の運命だから仕方がないではないか。
つまり、私のストーリーであって、私が主人公ではない物語なのだ。
みんな自分の物語は持っている、しかし悲しい事だが全ての人が、主人公になれるわけではない。それが現実だ…。
「なる程なあ…そして、そちは脇役だからと拗ねて生きるつもりか愚かよのう…」
「拗ねてなんかないわよ私は悟ってるのよ」
「悟る馬鹿もやらず、冒険もせず、何を悟るのだ。間違えるな悪さをしろと言うておらん、そちが出会った人々を振り返ってみよ。
まずは、チシャ猫と白い鳥。お主は、馬鹿にしておったが白い鳥は真面目に働いておる。チシャ猫は見知らぬお主にアリスを紹介してくれた。お主お礼を申したかお主が我が儘と申した姫、しかし見知らねお主に情報を与えた。皆、見知らぬお主を受け入れ、親切にしている。
それなのに、お主は心の中で小馬鹿にし、当たり前だと思っておるそんな輩が幸せになるのか
見てみい、この水鏡を…」
鍵の番人に言われて私は水鏡を覗いた。
花嫁と花婿
結婚式…まさか
私はマリッジブルーの花嫁なの