それからどうなったかって?


「だから上野さーん、飲みに行きましょうよー」「それはもちろん四人でだよね?」
「ふたりっきりに決まってるじゃないですか…!」

カツサンドに顔をうずめんばかりに、渋谷くんが隣で脱力している。

あたしはそれで話は終わりと、プチトマトをつまんだ。

相変わらずの昼休み。
いつの間にかベンチで並んで昼ご飯を食べるのが当たり前になってしまった。

ぽかぽか陽気も気持ちいい。あと少ししたら、日差しもきつくなるんだろうから、それまでは満喫しなくちゃ。

アスパラベーコンを口に放り込む時に、じとーっとした視線と目があった。

困ったなあ。

あたしのその心の声が聞こえたみたいに、渋谷くんは息を吐いた。

「俺、好きですって言いましたよね」
「…うん。あたしもありがとうって言ったよね」

噴水を見ながら答えると、ああもうっ!と渋谷くんが叫び。

「言っときますけどねえ、俺の『好き』っていうのは、キスもセックスもしたい『好き』ですよ」

ブホッ!


野菜ジュースを、吹いた。