中学時代の先輩達のプレーについてはよく知ってる。

だけど、逆に先輩達も大和のことについてはよく知ってる。

だからどうなるか分からない。


「大和の方ばっか見すぎじゃね?」

「な、南雲先輩!?」


突然現れた南雲先輩にビックリ……。

ていうか、あたしそんなに大和のこと見てたのかな……?

な、何か恥ずかしい……。


「大和のことが好きなのは分かるけどさー、俺達のことも応援してよねー、カンちゃん」

「相沢先輩まで……」


ニヤニヤしながらこっちを見る南雲先輩と相沢先輩。

あたしは助けを求めて鳴瀬先輩の方を見た。


「お前ら、いい加減にしないと大和に怒られるぞ」

「へーい」

「はーい。
カンちゃんのことになると、大和は手がつけられないからねー」

「ちょっ、相沢先輩!!
何言ってんすか!!」

「あ、大和聞いてたー?」

「聞こえますよ!!」


仲良いなー、みんな。

蓮ちゃんと花井君なんてまだ騒いでるし。

チームワークは完璧だね。

あたしはみんなの姿を見ながら満足気に頷いた。