「うおっ!そ、颯君じゃんっ!」 そう言ってあたしの手首を掴んでいた手を離し 目の前の男たちはオロオロしだした。 「うん。おはよう。朝っぱらから何してんの?」 おそらくあたしの 後ろに立っている男、颯君は この人達からびびられてる? 「いや、なんかこの子迷ってたみたいで、ちょっと案内を……」 いや、あたしなにも言ってないよ。 …………迷ってたけど。 「ふーん。もういいよ。俺が案内してあげるから」 「あ、そ、そっか。じゃ、じゃあ俺らいくわー」 そう言って男たちは 足早に去っていった。