ベッドに入って 颯に抱きしめられる。 「麗」 「ん?」 颯の声とニオイが好き。 すごく落ち着く。 「ずっと俺だけの麗でいて」 「え、うん?……どうしたの急に」 なんか、いつもと違う。 「別に、おやすみ」 それ以上颯は何も言わなかった。 「おやすみ」 その日は颯に抱きしめられたまま すぐに寝てしまった。 颯は本当に何もしてこなかった。 薄れる意識のなか ずっとこの幸せが続けばいい って思っていた。