ちゃんとしたとこじゃないって…。 逆に大丈夫なのそれ? 「あ、あの…あたしなんかを雇って大丈夫なんですか?」 「ん?何が?大丈夫だって。うちバリバリ黒字だから」 いや、そういう事じゃなくて…。 「でも…」 「よろしくお願いします」 あたしの言葉を割って 横から聞こえた声。 「人にお世話になるときはこう言うんだよ」 一ノ瀬颯がそう言って、 大輝さんを見ると笑っていた。 「……よ、よろしくお願いします」 「よろしくね麗ちゃん」