あたしの胸は小さいけれど【完】

2人の元へは行き辛いけれど、見付かった以上そうも言ってられなくて、

あたしは拓斗の傍に行った。




でも、拓斗はあたしを見ようとはしない・・・



チラチラ拓斗を見ながら気にしていると、さゆりちゃんがあたしに話しかけてきた。




「そう言えば、さっき岡崎(おかざき)くんも見たの。紗希ちゃんって岡崎くんと仲良しだよね?」


「あ・・・うん。」


「・・・・・・」




岡崎くんは、今年一緒のクラスになって、席も隣同士になった男子。


気さくな男の子で、よく話しかけて来てくれる。


クラス替えで、仲のいい友達が全員違うクラスになってしまったあたしにとって、クラスで初めて出来た友達だった。