私はその言葉に驚いて、勢いよく顔を上げた。 ―――ドキッ 囁かれた瞬間、鼓動が速くなった。 どうして………? どうしてそんな優しい声で、囁くの……? 「やっと、顔を上げた!」 「……………///」 その時の先生の顔はとても笑顔で嬉しそうだった。 「どうした、緊張するなんてお前らしくない……」 図星だ………。 だって、今日はまだ顔を見られてもないし、全然話してもない………。 なのに……… どうしてこんなにも分かるの………?