「ど、どうして……」
ここに……?
「俺は、まだ一年なんで、ベンチ入りはしてないんすよ。まぁ、あの1on1で負けたってのが一番の理由ですけど」
「……」
「……翼先輩、呼んできましょうか?」
「でも……邪魔に、なるよね」
「まぁ、いろいろ話してると思いますよ」
「……じゃあ、平気っ。ありがとね」
観客席に戻ろうとすると、高山くんはあたしの腕を掴んだ。
「たか、やまくん……?」
「先輩、俺の気持ち、そう簡単に変わると思いますか」
「え……」
「諦め悪いんで、俺。まぁ、さすがに吹っ切れようとしてるんすけどっ。
先輩、案外、翼先輩も余裕じゃないみたいっすよ」
それは……どういう意味??
そう問いかけようとした瞬間、階段の下に翼くんの姿が目に入った。

