「はぁ」 席を立って図書館の中をくるくる見て回って 「つまんなーい」 独り言を呟くと 「もう飽きたの?なら帰れば?」 「え?」 振り返ると菜摘がすぐ後ろに立って腕を組んでいた 「大輔くんが帰らないなら帰るわけ無いじゃん」 「あ、そう」 「で?勉強は?」 もう終わり? 「一段落着いたから休憩。 大輔の好きな自然主義の作品と新理知派の作品を見つけたから教えてあげよーと思って」 そう言って微笑んでいる菜摘の手には古い本が握られていた 自然主義??? 新理知派???