「遅いから心配したよー♡」
可愛い声と上目遣いで大輔くんに話しかけると
「ねぇ?ちょっと…!?
いま私と喋ってたんだけど」
ショートカットの女は図々しくも割り込んで来た
「えー?でも私も大輔くんとお話したいんだけどー♡」
首を傾けてワザとニコニコしながら答えると
「白木さん。菜摘が先だよ」
大輔くんは私の腕からスルリと抜け出すと
「順番だからね」
私の頭をポンポンっと撫でて
ショートカットの女と歩きながら楽しそうに話を始めた
私はあまりの出来事にその場から動けなかった
私よりあの女を優先されたこともショックだったけど…それより
・・
菜摘??
私のことは白木さんって呼ぶくせにあの女のことは名前で…しかも呼び捨てで呼んでるの……!!!?

