それから、私に対するいじめはなくな
り、お母さんとも仲良し家族になった。

そして今は帰り道、空と一緒に帰ってる。

「なんか色々あったけど、解決したんだな
 全部…」


「うん、空のおかげだよ。ありがと」


「俺別になんにもしてねーし」

「あー照れ隠しー!」

「うるせぇな!」

空はそう言うとそっぽを向いてしまった。

だけど私は知っていた。空の耳が真っ赤な
ことに。


「んふふー」


「なんだ?急に」

そう言って空は私の頭を撫でた。

そんな仕草が嬉しくて楽しくて、心が
ふわふわして自然と笑顔になって…

こういうのを

「幸せ!」

って言うんだろうなぁ。


「だな!」

空も笑顔で言った。




私はこの時油断していたのかも知れない。


”最後の試練”これを私は今から乗り越え
なきゃいけないのに…

そう、空の病気…

これが私たちの最後の試練。