そんなことを考えていると、
部屋に先生が入ってきた。



「喉と、脳の方に支障が…」



先生の言葉に私は驚かなかった。
なぜ…?



私はこんなに強い心を持っていたっけ?



「声が…出ないってことか?」



赤毛の人が
そう先生に問いかける。



先生は、静かにこくりとうなずいた。



「脳ってことは…?」


「記憶障害があるかもしれないってことです
今メモ帳となにか書く物持ってきますね」



……いい先生だ。