菜々side


仁「お嬢、つきました」

『ん。ありがとう。また、電話するわ』

仁「わかりました」

『じゃあ、行ってくるわ』


私は、香水をかけて車を降りた。


そして、どんどん繁華街に入って行った。


うわー。きたなっ!


こんなのが繁華街?


とにかく、近くの人にあいつの事を聞くか。


トントン


私は、近くの人の肩を叩いた。


男「あ”?って君、可愛いね~!」

『ありがとうございます。あの…。桐原さんって知ってますか?』

男「おぅ。知ってるよ?それがどうかしたか?」

『私、桐原さんを探してるのです』


この男…


本当に悪い人なの?


そうには、見えないけど…


あ。見かけで決めたらダメよね…


男「なんでだ?」

『用事がありまして…』

男「止めとけ。あいつは…。俺はな…本当は、こんな事をしたくねぇんだよ…」


やっぱり…


この人…


悪い人じゃない。


男「ここの奴らは、いい奴らばっかなんだ。でもな…桐原のせいで…」

『へぇ。桐原か…((ニヤッ』

男「あいつは…強い」

『ふーん。でも、私には勝てないよ?』

男「無理だよ。君みたいな女の子には…」

『あんたさ…私の味方にならない?』

男「あいつらを助けてくれるか?」

『もちろん。だから…味方になって?』

男「わかった。で、桐原がいる場所だっけ?案内しようか?」


うーん。どうしようかな…


『今日は、いい。明日また来るから。情報を教えてくれない?』

「わかった。明日な?」

『うん。じゃあね?』


今日は、繁華街を見に来ただけ。


桐原に会うつもりは、ない。