感想ノート
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空波 刻羅 2011/02/09 14:14
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暗がりの中、白石咲は走っていた。
家路までの道のり、通いなれたあぜ道を必死の形相で走り出す。
ざあざあ、ざあざあ。
雨が降っていた。
そんな中、傘もささずに咲が走っていたのは途中、傘を捨てたから。
邪魔だったのだ、走るのに。
全速力を出すのには片手にあるものがどうしても邪魔だった。
ずぶ濡れになる体。
防寒用の手袋すらも濡れて、気持ちが悪い。
だが、一番、気持ち悪いのはアレだった。
たっ、たっ。たっ、たっ。
走る足音。
自分と同じペースで、それこそ遊んでいるかのように弾む足音が背中から耳へと伝わってくる。
たっ、たっ。たっ、たっ。
水の跳ねる音が、アレの心に同調しているよう――舞い上がっているかのように聞こえてきた。
そんな足音がずっと“追いかけてくる”のだ。
「っ、はっ」
息を乱す。
気が気ではない。
焦りと恐怖。
体中を占拠するそれらで今にも吐きそうだった。
たっ、――
と、今にも泣きじゃくりそうな咲の耳に静寂が訪れた。
足を止める。
ざあざあとした雨音をよけて、あの足音が聞こえないことを知る。
湿った空気を鼻ですい、肺いっぱいにためとこで、ばっと咲は後ろを振り向いた。
――何も、なかった。
暗がり、あぜ道、田んぼ、ちらつく水玉。風景と化す道の真ん中に、咲が“思い描いていたアレ”はいなかった。
気のせい?
でも気のせいでないことを頭に痕(トラウマ)すらも作った音が訴える。
逃げる自分を弄んでいたアレはどこに……?
思うも検討つかず。
恐怖から変わった安心は心に大きな癒やしをうんだ。
深いまばたきを一度したあと、前を向き――
「ひっ!」
* * *
後日、咲の行方を知るものは誰もいなかった。空波 刻羅 2011/02/09 14:10
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ありがとう、疾風宣伝部長♪
さながら疾風のような早さで、第一番目の作品を書いてくださるのよね?^^
ねっ?(笑)紅 憐 2011/02/08 16:42
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番宣してまいりやしたぜ親分。
まあ、覗きに来た人も誰かの投稿が載ってたら参加しやすいかも
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まず書けや自分疾風雷神 2011/02/08 11:52
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ここはひとつ、じっくり雑談でもしながら、まずは自分で作品を投稿すべきですね。
たぶんきっと、今までの常連さんは来ないでしょうから、新しくいらっしゃる方にも〝文学喫茶〟とはなにか、わかってもらいやすくするにはそれが一番でしょうし。
さて……
どう書こうかなン。紅 憐 2011/02/08 08:57
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さて・・・
文学喫茶を始めたものの、ただのお客さんすらきませんね。
そりゃあまあ、店主が広告を張り出しただけで、まだ折り込みチラシを出してませんから(笑
でも早くなんとかしないと……。紅 憐 2011/02/08 01:56
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変身物のおもちゃはそのまま視聴率にも繋がるのですね(笑)
ええ。久しぶりに来てみれば、野いちごも、今までになかった方達でたしかに息づいているようですから。
感化されてるんでしょうね。奮い立たせられてるというか……
あらっ、番宣していただけるなら、それは大助かりですわ♪♪
なにせ、古株ではありますが、私じゃあ“影響”を与えることはできませんから^^;
新しい風、雷神さんがつれてきてくださいな♪紅 憐 2011/02/06 22:51
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発想としては面白かったディケイドが失敗したのは、
「新しい玩具が出せなかったから」
なんだよね。昔のグッズは持ってるから買わないし。
文学喫茶、なんかハイレベルなようで。
また番宣しとこうか?疾風雷神 2011/02/06 22:19
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もう少ししたら、〝文学喫茶〟開こうと思います。
今回は、いつものように(いつもといっても、すごく懐かしいですね)3つのお題を盛り込みつつ、テーマというか課題を設けてます。
課題は、「音の表現が必要な話で、擬音をうまく使うこともしくは、擬音をまったく使わないこと」です。
ええ。トピに久しぶりに出没してみたら、おもしろい題材だと思ったので。
これは……独り言になっちゃうのかしら(くすん紅 憐 2011/02/06 19:12
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……………………え゛?(笑)
いやいや、それは…………
なんか、学習しましょうよ;;視聴率とかでf^_^;
まあでも今はちょびっと、昔の物をあえて引用する、みたいのが流行ってるから、その傾向じゃないでしょうか(・ω・)紅 憐 2011/02/06 18:08
こんにちは。
紅 憐さんお久しぶりです。
企画トピを見て面白そうだなと参加いたしました。
自分なりに音を重視して書いたつもりです。
駄作っぽいですが置いていきます(^o^;)