クズレタ果実【完】

私を抱いて満足する男だけど、私は違う。

身体を売ろうとまでは思わない。

何も感じない行為に、何の意味があるのか、わからないから。



「またの機会に両親を紹介して、気兼ねなく会えるようにするから」



「わかった。じゃあ、おやすみ」



「おやすみなさい」



マコトとは、もう1ヶ月は居ようと思ってたけど、別れのタイミングが来たようだ。

両親なんて居ないし、私は上流階級から、下流へ落ちた人間。