クズレタ果実【完】

「彼氏じゃなくて良いのか?」



冴嶌の左手に掴まれた、私の右手の薬指の指輪。

私はそれを抜き、灰皿に捨てた。



「…恋人より、好きな人に抱かれたいのが、人間の心理じゃない?」



自爆した私に、冴嶌は「フッ…」と笑いを溢すも、私を膝から下ろした。

これは、完全なる拒否。

そんな男は初めてで、屈辱的。

でも、何よりもショックばかり。

冴嶌に断られる事が、心をズタズタにされたよう。