クズレタ果実【完】

私を心から心配してくれるの、冴嶌だけだった。

あの時も、今も――…。



「あんたに心配されるの、2回目…」



「あ?そうだったか?」



「人生で、誰かに心配されたのも2回…」



どうしてそれが、冴嶌かはわからないけど、心が温かくなったように気がするんだ。

「帰る」と言った私に、「気を付けて帰れよ」と、出席簿で軽くポンッと頭を叩いて来た。