クズレタ果実【完】

つられて私も空を見上げると、額にひんやりとした何かが置かれた。



「落として傷付けるなよ」



「な…っ!?」



手にしたモノ、それは小さなダイヤモンドが付いた指輪。

目利きが出来るわけじゃないけど、この輝きは偽物じゃ出ない筈。

口が全開の間抜けな私に、緊張した面持ちの桃真。



「結婚しよう――…」



突然で衝撃的な台詞は、涙も返事も出て来なかった。