クズレタ果実【完】

「――どうかされました?」



踏み出す1歩を失った私。

タイミング良く家から出て来たらしい桃哉さんに声を掛けられた。



「桃哉さん…」



「はい?確かに、冴嶌“桃哉”ですが?」



金髪でアイメイクのやたら濃い私のイメージがあるのか、“北川苺華”だと気付いて貰えてないらしい。



「私、苺華です」



「あぁ、苺華ちゃんか。……って、えぇっ!?」



リアクションのデカさは、御曹司・社長らしさを感じない。