中学の時、私と倫子は全く仲良くはなかった。

私は、倫子みたいな子をイジメるグループの、主犯、陰の首謀者だった。

派手な私とは真逆の倫子が仲良くなったのは。

むしろ、私の立場が倫子より下になったのは、1年前。

高校の、入学式だった。

この街での再会は、偶然より、奇跡と言うべきか。

“不良の出来損ないは出て行け”と、私を追い出した両親に用意された場所に、倫子が逃げて来た。